質量流量計は、株式会社オーバルのサイトにて測定原理が解説されていますので、それを見てみてください。
ここでは、補足的なところを書いていきます。
コリオリの力は言い換えると慣性力のことです。コリオリ流量計のチューブの外側ほど、振動が大きく、根本側ほど振動が小さくなります。それはつまり、内→外に流れると振動の大きさは大きくなっていくので、「”振り”が加速していく」。コリオリの力(慣性力)は、振動とは逆方向となります。逆に外→内に流れると、振動の大きさは小さくなっていくので、「”振り”が減速していく」。したがって、コリオリの力は、振動と同じ方向となります。そのため、チューブが捻じれて振動するのです。
では、これでどうやって、流量や密度を測定しているのでしょうか?
まずは、流量ゼロのときの振動、つまり固有振動は、流量計側が自分で電磁オシレータに出力して揺らしています。チューブの中の流体が入っていると重くなりますので、振動はゆっくりになります。つまり低周波、低周期で計測されます。逆にチューブ内がカラだと、軽いので振動は速くなります。つまり高周波、高周期で計測されます。チューブの体積は変化しないので、周波数が測定できれば、重さが分かり、密度が分かるわけです。
そして、この固有振動中に流体の流れができると、捻じれが発生します。この捻じれはコリオリの力が大きいほど大きくなる。つまり、流量が多いと流速が速くなり、慣性力が大きく働くということです。内→外に流れる流体は、振動とは逆方向に慣性力が働く。外→内に流れる流体は、振動と同じ方向に慣性力が働きます。これによって、入口側(内→外)と出口側(外→内)では、位相のずれが発生し、流速が速いほど、慣性が大きく働くので、位相のずれが大きくなります。この位相のずれを測定しています。
流量の測定・・・位相のずれ
密度の測定・・・振動周波数
また、周波数の振幅については、チューブの振動が大きくなるという事なので、測定値には利用してないと思われます。(チューブ同士がぶつかり合って壊れる。)
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